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TOEIC 650点から850点にゆるく上げる方法(戦略編)

背景

TOEIC L&R(以下、TOEIC)を650点から850点に上げる方法について、筆者の体験を書くことによって、これから勉強する人の一助になればと思って書いています。

前回は勉強時間編として、どのくらいの勉強時間が必要なのか、そもそも、勉強時間を記録することに意味があるか、などについて書きました。

improve-txt.hatenadiary.com

 

今日はTOEIC試験対策について、大きく何をすればいいか、つまり戦略について書こうと思います。参考にして欲しい人は現在600点程度の人です。あくまでも筆者個人の考えですから、自分流にカスタマイズしてください。

目次

単語は単語集で覚える

まず、単語集による単語学習が必須です。学習方法やおすすめ単語集は別記事に起こす予定ですが、単語集で覚えるのが必要な理由は以下の3つです。

  • 頻出単語が決まっているから
    TOEICは過去問が公開されない試験ですが、TOEICを毎回受験して何が出たかを記録し続けるというTOEICマニアの方が多数いて、それらの方が作った単語集というものがあります。これがまたびっくりするほど本番に出てくるので、これを覚えるだけでスコア向上できます。
  • 細切れ時間で勉強できるから
    特に学習開始初期は勉強の習慣を作る必要があります。その点、単語学習はすぐ始めてすぐやめられるので、便利です。細切れでもいいので、継続して学習することで記憶は定着していきます。
  • 問題集を解く効率が上がるから
    また、問題集を解くときにも単語をある程度覚えていると辞書を引く回数が減るため、効率良く勉強ができます。
    よく、「単語は単語集で覚えたほうが効率がいい派」「問題集に出てきた単語を辞書で調べて覚えるので単語集は要らない派」の主張を読みますが、結局はバランスです。
    単語集は必要な単語がまとまっているので、それらに高頻度に触れることで記憶の定着をはかるものですし、問題集で文脈に沿った使い方を学んだり、単語集とは違うバリエーションにふれることで記憶が使える形に変わります。いろいろやってみて個々人に心地の良いバランスを探すのがいいでしょう。

音声は早聞きアプリを導入する

TOEICは配点の半分がリスニングですから、英語音声を聞くという行為は必須です。聞く勉強をする際に絶対に必要なものは再生速度を変えることのできるアプリ=早聞きアプリです。

最近のスマホで音声学習ができるアプリ(abceedなど)はたいてい可変速再生機能がついていますし、PCから取り込んだファイルを再生するときはaudipo(iOS / Android)というアプリがとても便利です。

また、再生速度は1.3倍が経験上ベストです。TOEICを対象に作られた教材は読み上げるスピードもほぼ一定なので、全部1.3倍で聞けると思いますし、後述するシャドーイングなども対応できるスピードです。600点前後の方なら最初からこのスピードで聞くことをおすすめします。最初は聞き取れないことも多いですが、すぐに慣れて、メリットのほうが大きくなります。

早聞きをおすすめする理由は以下の3つです。

  1. 時間効率があがるから
    勉強時間や場所など限られた条件で勉強をしなくてはいけない社会人にとって、時間効率をできるだけ上げることは必須です。そこで早聞きを使えば、時間効率が簡単に上げられます。1.3倍なら約25%も時間効率があげられます。これが100時間なら125時間分の効果となります!
  2. 本番が簡単に感じられるから
    1.3倍で常に聞き続けているので、本番はゆっくりしゃべっているように感じられます。少なくとも試験中にあわてることがなくなり、精神的にはかなり有利になります。
  3. 普通の英語はこれくらい早いから
    TOEICを超えて英語力を向上させようとした時に、体感的にはこれくらい早く英語が理解できないと何言っているかわからないです。
    もちろん、生の英語はTOEICほどはっきり喋ってくれなかったり、緩急がついていたり、違う難しさもあります。しかし、このスピードで単語→英文→内容理解ができないと、何をいっているのかわからないです。ちなみに、筆者はリスニング495点中450点ですが、このスピードで処理できていないんだろうな、と思っています。まだ修行が必要です。。

公式問題集を3回チャレンジ→オーバーラッピング、シャドーイング、音読

全体対策は公式問題集です。TOEIC 600点前後の人はどの問題集を選んでも解説がわからなくて頭を悩ませることはほぼないはずです。であるならば本番の形式、本番のナレーター、本番の難易度に近い公式問題集がスコアアップの近道です。

これもTOEIC系のblogを読んでいると必ず書いていますが、問題集は解きっぱなしで終わらせてはダメで、TOEIC研究で有名なヒロ前田氏が提唱している3回チャレンジ法がおすすめです。

toeic-info.jugem.jp

簡単に言うと、

  • 1回目は時間通りに解く
  • 2回目は1回目の答え合わせをせずに、リスニング回数無制限、リーディング時間無制限で解く
  • 答え合わせ→1回目は試験でのスコア、2回目は自分の現在のポテンシャル
  • 1ヶ月復習し続ける
  • 3回目は時間通りに解く

というやり方です。

これ、やってみるとめちゃくちゃ時間がかかります。新しい問題をときたくなりますが、ぐっと気持ちをこらえてこの通りにやってみてください。

筆者も730点を取ったとき、1回目は3回終了、2回目は2回までしか終わっていませんでした。つまり1回分解くだけでもスコアはぐっと上がります。ちなみに、3年経った現時点でも6回分しか解いていなくて、これから7回目をやるかなー、という感じです。

この復習の際におすすめなのが、リスニングならオーバーラッピング、シャドーイング、リーディングなら音読です。

リスニングの問題

1.3倍速で音声と一緒にスクリプトを読みます。これをオーバーラッピングといいます。繰り返して行うと1.3倍のオーバラッピングが簡単になりますので、シャドーイングに移ります。これはスクリプトを見ずに、音声から1秒遅れて喋っている内容を話すというものです、慣れるまでは混乱してできないですが、これができるようになると格段に英語が聞けるようになります。

読む範囲は長文(Part3,4)の問題文(Where does the man mostly work?などのところ)以外全部です。時間は短文パートは1問あたり5分、長文パートは1長文あたり15分です。同じ文章を繰り返しリピーティング・シャドーイングします。

数十回リピーティングするので、最初はぎこちなくても、時間が経過し終わる頃にはかなりなめらかに喋れることが実感できるはずです。

また、これを行うことで、スクリプトを読まなくても文章の中身が頭に入っているので、歩きながらでも勉強ができるという別のメリットも生み出します。

リーディングの問題

答えを入れた文法問題と長文を10回読みます。これも英文を頭の中に染み込ませることで、文法問題は理屈を超えたレベルで即答できる問題も増えますし、長文も返り読みをする回数が圧倒的に減ります。

リスニングや長文の問題文はシャドーイング、音読はしません。本文が何を言っているかわかれば、問題は解けるからです。

文法は別途対策が必要

TOEICのPart5=文法問題は音読以外の対策が必要です。650点の時は、一部自信を持って答えられるけど、大半はあまりわからず、選択肢をあてはめながら、感覚で選んでいました。

ここは全体の時間配分から、1問20秒で解く必要があります。そのためには、これらの問題がどのパターンかを見極め、根拠を見つけ、回答するという一連の流れを高速で行う訓練が必要です。これは公式問題集1回分では演習量が足りないので、問題集に頼る必要があります。

まとめ

TOEICに向けた勉強の全体像について説明しました。

TOEICは問題形式がかなり研究されているので、それに沿って勉強することで、一定の努力に従ったスコアアップができる試験だと思います。また、試験対策がただの対策ではなく、英語の実力アップにつながっているとも感じられるので、TOEICをKPI(直近の目標)として勉強することは英語を学習する上で、効果的だと思います。
では、また次回をお楽しみに。

編集後記

※ここは適当に書き散らすコーナーです。

今日の記事は結構書くのに苦労しました。前にも書きましたが、自分の頭の中にあるものを整理して書くという作業はまだまだかなり時間がかかります。これがスラスラできるようになると、情報のインプットも体系的にできるようになるだろうから、自分も1レベルアップできるんだろうなぁ、という気もしています。こればっかりは、毎週コツコツ書いていって、体に染み込ませるしかないですね。