0秒思考で思考を整理しようと試行錯誤し、一旦一定の形に収まった話
今回は自分の目標と思考を整理するために導入した、「0秒思考」の話とそれを使いこなすために自分なりにいろいろカスタマイズを行った話を書こうと思います。
自分の目標を整理したい人、0秒思考という名前は聞いたことがあるけれども、どういう本か知らない人、習慣が定着しなかった人に、活用例の一つとして読んでほしいです。
0秒思考とは
0秒思考とは赤羽雄二さんの書いた本で、思考法に関する本です。
2013年に発売された本ですが、ロングセラーになっているようです。
私はVloggerの方が実践しているシーンを見て、気になって読んでみました。
この本の筆者なりの理解はこんな感じです。
自分の思考を頭の中で巡らせていると、堂々巡りになってしまい、考えているフリになってしまいます。なので、一旦考えていることを何も考えずに(それこそ、0秒で考えて)書き出すことで、悩んでいることを頭の中から追い出すことができ、かつ、可視化することができるので、思考が前に進んでいく。
書き出すといっても最初は難しいかもしれないが、それを繰り返すうちにその事自体の思考も整理されるし、書き方も上達していくので、頭の中で思考を巡らすことも上手になるそうです。
具体的なやり方は、この本によると、今頭の中で思いついた考え事をA4の紙に1分で書きなぐる。書いていくうちに出た新しい課題は次の紙にまた1分で書くだけです。1日10枚を目標に毎日繰り返すのがいいみたいです。
筆者は最近仕事に行き詰まりを感じており、仕事の中身、自分の目標、など、思考を整理するのにぴったりだと思い、実行してみることにしました。みなさんも面白いと思ったらぜひ手にとってみてください。
やってみて挫折した
できるだけやり方は変えないようにという本書のメッセージもあり、まずはそのままやってみることにしました。1点違うことは、紙ではなく、タブレットと手書きアプリで行ったことです。タブレットはChromebookのideapad duetを使ってやりました。タブレットを使った理由は、なんとなくかっこよかったからです。Vloggerの人たちもiPadを使っており、あまり本質的な問題ではないと判断したためでもあります。
やってみたところ、失敗しました。理由は2つあります。
1)タブレットの反応が悪い
もはや本末転倒感がすごいのですが、使っていたタブレットの手書き性能があまりよくなく、気持ちよく書けませんでした。手書きアプリだけではなく、タブレット全体の性能もイマイチということもあり、使ってテンションが上がらなかったです。
このタブレットのレビューは過去に行っており、よければこちらも一緒に見てください。
2)書くテーマを考えるのが大変
毎回書くテーマを考えるのが大変です。連想していっていいとはいえ、1日10テーマ書くのは難しいです。ここを乗り切れば平気になるのでしょうが、この壁を超えられませんでした。
0秒思考という概念自体はとても役に立ちそうだと感じていたため、何回かやってみたのですが、そのたびにうまくいかなかったので、少しやり方を考えてみることにしました。
アレンジしてみた
やり方は変えないようにということだったので、変えることに少し抵抗はあったのですが、そもそも続かないと意味がないことや、思考を書き出して頭を整理する方法論というのは他にもいくつかあることを知り、それらも適当に加味しながらアレンジしました。
アレンジした内容は以下のとおりです。
まず、書くデバイスをiPadに変えました。本質的な話ではないので、細かくは書きませんが、ペンの手書き入力はiPadが一番ですね。書くことに関するストレスがなくなりました。さらに蛇足ですが、iPadのペンはメモ用途であれば純正品でなくても互換品の安いペンで全く問題ないです。興味のある人は調べてみてください。1/3の値段ぐらいで手に入るはずです。
次に、書くテーマと時間を固定しました。本来はいろんな考え事をその日のテーマとして書くべきなのですが、最近困っていることは仕事ばっかりということと、他の方法では決められたことを朝に書いていく、といった方法もあることから、それを取り入れ、テーマを固定し、朝イチに書くことにしました。これによって、書き始めるための心理的ハードルを大きく下げることができました。
今はどういうテーマにしているかというと、
- 昨日のホメポイント ... 自己肯定感を高めるために、昨日できたことをトピックとして書きます。かなりハードルを下げて書いており、仕事が辛いときは、「逃げずに会議に出席した」レベルでも書いています。とにかく褒めることが重要だと思っています。
- 昨日の振り返り ... こちらは前日の目標を達成したか、項目ごとに客観的に振り返ります。最初はこのページだけだったのですが、できないことだらけで嫌になるので、ホメポイントを追加しました。
- 目指すべき姿 ... 自分が目指すべき姿を言語化しています。「同じテーマでもいい」と0秒思考にも書いてありましたが、意図的に同じテーマで書き続けることで、おぼろげだった自分の目標の言語化が日々洗練されていると感じます。定期的に振り返ってみようと思っています。
- 向こう1週間の目標 ... 目指すべき姿からブレークダウンした1週間の目標を書きます。これもいろいろ試行錯誤した結果です。具体的には、この前に1ヶ月目標を入れるべきだとは思うのですが、これを入れると時間がかかるので削除したのと、今週の目標とすると、週末に何を書いていいかわからなくなるので、向こう1週間の目標としました。
- 今日の目標 ... 1週間の目標をブレークダウンして、今日の目標にします。そして、このページの最後に赤字で、心理的な目標を書きます。「コントロールできることに集中する」とか「今日はしんどいので、なんとかしのぐ」とかですかね。
最後に、時間制限を撤廃しました。
特に毎日同じテーマに向かうと、少し考えも深まっているので、じっくり考えて書きたいことも多くなります。
1枚1分では到底書ききれず、2,3分使って書くのもよしとしました。
今の所の効果
寝坊したときは書けないときもありますが、書き始めてだいたい1ヶ月過ぎました。今のところは続いています。
今のところやってよかったと思っていて、得られた実感は以下のとおりです。
- 思考が整理されるようになった
まさに「0秒思考」のメリットなのですが、頭の中を一旦紙に書き出すことで、思考が整理され、スッキリするようになりました。また、このスッキリする感覚を実感したことで、仕事中でも、思考が混乱したときは0秒思考の書き方ではないにしても、一旦紙やPCに書き出すという習慣をつけ、混乱を上手に乗り越えられるようになった気がします。 - 目標の言語化ができてきた
目指すべき姿のところにも書きましたが、毎日目指すべき姿を書くことによって、言語化された目標がより洗練されているように感じます。 - 直近行うべきことが実感を伴うようになった
目指すべき姿がはっきりしたことで、1週単位、1日単位の目標が目指すべき姿と連動していることが実感できるようになりました。実感できることで、少しは前向きに取り組めるようになった気がします。
デメリット
比較的いいことだらけなのですが、やはりデメリットもあります。朝頭が回っていない状態、貴重な時間10分強をこれに使うのはそれなりに意志力を使います。書き始めるときのハードルを下げるため、全部の項目を書かなくてもいいことにしました。最低限、今日の目標をかければOKとしています。それでも何も書く気が起きず、飛ばされる日もあるのですが。
まとめ
0秒思考のいいところを活かしつつ、自分で少しアレンジしてみました。目標立案ツールとして上手にアレンジできたのでは?と思っています。アレンジ例の一つとして参考にしてみてください。では。
編集後記
※ここは適当に書き散らすところです。
約1年前、0秒思考を初めて読んだときは、「今のモヤモヤを解消するのは絶対にこれだ!」と感動しながら読んだ記憶があります。感動しただけに使いこなせなかったことが歯がゆかったのですが、ようやく少し落ち着く方法が出てきて、メリットも実感できたので、かなり充実感があります。ぜひ皆様もお試しください。